服選びに生成AI?バーチャル試着時代のメリットと違和感

kayokomatsubayashi
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アパレル歴24年のブログの中の人が日々お店に立って感じていることを毎日綴っています。ゆるりと見ていただけたら嬉しいです。

最近多くなった生成AIを使ったスタイリング画像。モデルに洋服を着せ替えて、似合うかどうかを事前に確認できる。少し前までは想像の世界だったことが、もう当たり前のように現実になっています。

正直、便利だなと思う反面、

はなこ
はなこ

「本当にそれだけでいいのかな?」

そんな気持ちも、どこかに残っています。ちょっと違和感というか、これでいいのかな……。

この記事を書いた人
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40代のアパレル販売員
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アパレル歴24年・44歳の現役アパレルショップ店員。
ブログ名『女子ログ』を付けた意味は、40代でも50代でも女性らしさを感じる素敵な『オトナ女子』を目指したいという想いを込めました。
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変わるファッション

もし、服を着なくてよくなったら

私も最近知ったのですが、生成AIを使えばモデルが着用しているような写真が簡単に作れてしまうのです。

Nano Banana(生成AI)で作成した画像・人物はAI生成

しかも用意するのは服が写っている綺麗な写真一枚だけ。なんならなくてもプロンプトだけで生成できてしまう。

もし、服を実際に着なくてもよくなる時代が来たら。
写真を撮らなくても、袖を通さなくても、
生成AIが「それらしく」見せてくれるようになったら。

そんな未来を想像したとき、
正直に言うと、私はとても寂しい気持ちになりました。

それが現実になりそうだと感じた瞬間

最近、とあるファッションのネット記事を見つけました。

そこには私から見れば明らかに生成AIで作られたモデルの着用写真が載っていたんです。

記事の内容はファッション解説で、書かれていることは着こなし方に関する豆知識でとてもわかりやすい内容でした。

違う点は、以前ならこういった記事はどこかのファッションサイト(WEARなど)から画像を引用してモデルや記事筆者が撮影をした写真を使っているところ。

わたし
わたし

実際、私もファッションのライターをしていた時は引用NGだったので自分で撮影した写真を使用していました。

生成AIで作成した画像・このような写真を使ったネット記事も増えている

でも正直その記事を見て「普通の読者ならこれが生成AIかどうかなんて気がつかないだろうな」と思いました。

それくらい、今のAIで作られた画像は質が高いんです。

服を実際に着て、撮る時間が好きだった

私はこれまで、自分自身がモデルとなって写真を撮り、SNSやブランドのオンラインストアにその写真を載せてきました。

私が撮影した写真

時間をかけて着て、動いて、ポーズを変えて、
「これがいちばん伝わるかな」と考えながら撮る時間が、実はとても好きでした。

見てくださっている方のことを一番に考え、服が一番素敵に見える写真を撮るのに何カットも撮影する。

それが、もし全部いらなくなったら。
効率だけで言えば、そのほうが楽なのかもしれません。
でも同時に、ファッションが急に“面白くなくなる”気がしたのです……。

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変わるファッション

生成AIが進化するほど、怖くなる理由

生成AIの進化は、きっと止まりません。サイズ感の違い、細かなシルエット、重ね着やデザインの複雑さ。
今はまだ人の手や感覚が必要な部分も、いずれ精度が上がってきて簡単に再現ができる日がくるのだと思います。

生成AIで作成・たまに指示と違うものも出てきたりする

今はできないことでもいずれ可能になる

私も実際使っているGeminiのNano Bananaでは、実装されたのは最近ですが、精度が格段に上がっていて、つい1年前は生成AIで再現できなかったようなバーチャル試着が可能になってきています。

こんな失敗もいずれ再現できるようになるんだろうな

GeminiだけでなくChat GPTにしても他のAIツールにしても、猛スピードで機能がどんどん追加されてできなかったことを可能にしている現在。

ファッションにおいても、前章で例に出したAI生成の画像を使った記事などが今後もっと増えていき、モデルの着用写真と遜色ない質になっていく日もそう遠くないのかもしれませんね。

「ここまでは代替されない」と言い切れないことが、この時代の一番怖いところかもしれません。

3
変わるファッション

ファッションは、ただの画像になってしまうのか

そうなると、次に浮かんでくるのはこんな疑問です。
見る人は、どちらがAIで、どちらが実物かを本当に気にするのだろうか。

見る人にとって、AIかモデルかどうかは重要なのか

生成AIで作られた写真・実際の人物は撮影していません

正直、素人目には、
「どっちでもいい」
そうなる日が来る可能性も、ゼロではないと思っています。

では、これから発信する側は、どんな写真や、どんな情報を届けるのが正解なのか。
ただ“きれい”な画像だけを並べることに、意味はあるのか。

わたし
わたし

AIの写真は確かに綺麗なんだけど… 何かが足りない?

そのAI記事を見て私が率直に思った感想は「なんだかオシャレ感は伝わらないな」ということ。

確かにモデルのような人物が正統派のコーディネートで立っている写真。わかりやすいといえばわかりやすいが「オシャレさが伝わるか」というのはまた別の話。

「きれいな写真」と「心に響く写真」は違う。

でもこう感じるのは私が自らがそこにこだわりを持つ発信者で、視点が違うからであって

普通の読者からしたら「どちらも素敵にみえるし、わかりやすい」と感じているのなら、私のこの違和感は全く無意味なものなのかもしれない。

AIで生成されたきれいな画像だけを並べる意味

AIで生成された画像が使われるメリットとして

  • 記事編集者の画像検索の手間が省ける
  • テーマに合わせた撮影をしなくても良い(コスト削減)
  • 記事の内容に合わせて自由に生成できる
  • コーディネートを自由に指定ができる

など、あげればメリットはいくらでもある。でもこれはあくまでネット記事を書く側のメリット、読者のメリットではない。

デメリットとしては

  • 凝ったデザインやコーディネートの再現ができない
  • 太っている痩せているの再現ができない
  • 単純なコーデになる(抜け感のある着崩しなどのアレンジができない)
  • 基本的に無地、柄の再現は物によるが難しい

シンプルなコーデの再現は可能、フリルやリボン、フードがついているなどは再現ができるが

アシンメトリーやオーバサイズの再現はやや難しく、リアルなコーデとは差ができてしまう。

はなこ
はなこ

使い分けることでAIも効率よく使われるようになると思うけど…。デメリットも気になるな。

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変わるファッション

【実例】生成AIを使ってできるスタイリング写真

では実際に、生成AIを使ってどのように着用写真を作るかを見ていきましょう。

Nano Bananaで生成しました

着せたい服があればその画像と「プロンプト」という指示文を入力します。

プロンプト(指示文)の例
  • この写真に写っているコーディネートを50代女性が着ている写真を作って
  • この写真の〇〇とタイトスカートを合わせたコーディネートの写真・足元はヒールのあるブーツ、ファーのバッグを持ってカフェの椅子に座っています

背景、体型、雰囲気を指定し、実際に服を着せ替えたかのような画像を短時間で作成することができます。

ぱっと見ただけでは、「本当に誰かが着て撮った写真」と区別がつかない仕上がりになることも。

わたし
わたし

たまに失敗もあるけど驚くほどリアルな写真もできたりする

効率だけを考えれば、とても合理的です。撮影の手間も、移動も、着替えも必要ありません。

バーチャル試着も簡単にできる

写真を取り込むのに抵抗がない方は、自分の写真と気になる服の写真を準備してプロンプト(指示文)を書くだけ。

これだけで店舗に行かずしてバーチャル試着は簡単にできます。

ネットで見たワンピース、カットソーやスカートなど、形がある程度わかる画像1枚あればなんでも再現は可能です。

ただし、抵抗のある方はやらない方がベター。

はなこ
はなこ

自分の顔写真をAIに・・ちょっと抵抗アリかも

わたし
わたし

私はやっぱりお店で試着したいかな。

服の雰囲気を掴めるだけで、サイズや丈などの細かい箇所の再現は今のところ100%ではないので、自分に似合うかのイメージを掴みたい方にはおすすめのやり方です。

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変わるファッション

AIが再現できても私は着用写真を発信し続けたい理由

生成AIがどれだけ進化しても、
私自身は、これからも実際に着用した写真を発信し続けたいと思っています。

それは、AIが再現できない“感覚”が、確かにそこにあると感じているからです。

服を着たときの重さや、肌に触れたときの質感。
歩いたときにどう揺れるのか、座ったときにどう見えるのか。
そして、その日の気分や表情まで含めて、一枚の写真には、その瞬間の空気が写り込みます。

効率だけを考えれば、
AIが作った完璧な画像のほうが、きれいに見えるのかもしれません。
でも、40代のファッションは、
「完璧さ」よりも「納得感」が大切なのではないでしょうか。

実際に着てみて、
少し違和感があったり、逆に想像以上にしっくりきたり。
そのリアルな感想こそが、
これから服を選ぶ誰かの役に立つと、私は信じています。

AIは、とても頼もしい道具です。
これからも、上手に取り入れていきたいと思います。
それでも、主役は人であり、ファッションは“体験”であり続けてほしい。

迷いながらでも、考え続けながらでもいい。
私はこれからも、着て、感じて、伝える。
その積み重ねを、大切にしていきたいと思っています。

わたし
わたし

読んでいただきありがとうございました

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